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2017年のIT業界予測

by bensons ‎12-13-2016 05:44 AM - edited ‎12-13-2016 08:11 AM (2,278 Views)

--- Brocade Blog 翻訳記事「Nine Predictions for 2017 ブロケードCTOオフィス ベン・シュライザー ---

 

9 networking predictions for 2017

 

将来について予測をすることは難しいものですが、毎年年末を迎えると、IT業界の人々はこの予測を行おうとするのが恒例となっています。そして、今年も残り少なくなる中、私たちは、今年の初めから遡って旋風のように起こった出来事を振り返り、それらすべてが何を意味するのかを理解しようとします。そして、傲慢なことに、今年起きた出来事に対して感じたことを来年以降の予測にそのまま当てはめることができると振る舞う人も中にはいるでしょう。

 

つまり、おおかたの予測において、私たちは必然的に間違いを犯すだろうと言えますが、しかし、それでも未来の予測について論争し、討論することは興味深いものです。ということで、私も私なりの予測をしてみたいと思います。チャレンジをしなければ、結局何も得られませんので、その精神で進めて参りましょう。

 

ネットワークのユビキタス化

2016年までに、インターネットはすでに私たちの生活の大部分を占め、すでにユビキタスとなりました。したがって、この傾向が続くことを予測することは、想像に難くありません。しかし、詳細に見ていくといくつかの興味深い事象が予測できます。たとえば、2017年には、ハードウェアとソフトウェアの分離がさらに加速することにより、より多くの容量を持つコスト効率に優れたネットワークが実現し、より広大な範囲にわたり、より柔軟なサービス・モデルの実装が可能になることが期待されます。また、ワイヤレス・ネットワーク技術の進歩や、エンタープライズ・エンドポイントのセキュリティ状況の微妙な変化も起こるでしょう。ユーザには、最も効果的なネットワーク化されたリソースに、より頻繁に、より容易にアクセスできる環境がもたらされるようになります。

 

SDNNFVの時代

近年、SDN(Software-Defined Network/ソフトウェア定義ネットワーク)とNFV(ネットワーク機能の仮想化)への関心と期待が高まっています。2016年には、ソフトウェア定義インフラのネットワーク接続やサービスのオンボーディング、オーケストレーション、および制御が大きな課題であることを業界が大いに理解するようになりました。そして今、2017年に近づくにつれて、これらの課題に対しての本当の解決策をもう少しで提供されるだろうという点において、楽観的な見方と懐疑的の見方の両方が混在している状況が見えてきました。

 

2017年には、SDNおよびNFVコンポーネントの実行可能なエコシステムに基づいた、マルチベンダー対応の商用ソフトウェア定義型ネットワーク・インフラ・ソリューションが登場すると期待されます。ユーザは、既存ベンダーの囲い込みに戦略を認識し、それに伴い、プロプライエタリ(独自技術)のプラットフォームがいかに不便でクローズドな環境であるかを理解するでしょう。そして、早期の導入が見込まれるサービス・プロバイダのみならず、エンタープライズおよびプライベート・データセンターにおいても、柔軟なインフラの恩恵を受けるための管理可能な道筋が見えてくるでしょう。

 

ワイヤレス統合

近年のスマートフォンの急速な普及とモバイルOSプラットフォームの統合により、ワイヤレスユーザの行動がよくわかってきました。同時に、ユーザはより先進的になり、それに呼応してネットワークへの期待も高まってきています。 2017年には、地域のWi-Fiと携帯電話のデータ・ネットワークを統一するさまざまな取り組みの成果が見えてくると予測されます。

 

デバイスは、異なるネットワーク技術間をシームレスにローミングし、これらのテクノロジは驚くほど多様なネットワーク事業者によって導入されます。さらに、デバイスは複数のネットワークを同時に使い始め、容量、リソースの接続性、およびモビリティの状況に応じてネットワーク接続が変化し、データ・トラフィックがシームレスに移行します。併せて、新世代のワイヤレス・ネットワークが、容量を必要な場所に移動させることによってユーザの需要に適応し始めます。 2017年に現れる無線接続の新たな状況として、常時接続の大容量無線ユーザ体験の裏でさまざまな無線ネットワークがほぼ目に見えない形で統合されることになります。

 

Vehicular Networking

 

車載ネットワーク

ますます多くのモノがネットワークに接続されるにつれて、2017年にはネットワーク化された車のための新たな基準が現れ始めるでしょう。自動車メーカーは、車のメンテナンスと運転手の利便性の向上にすでに取り組んでいますが、その本当の成果はまだようやく見えてきたばかりです。来年は、車と家を接続し、テレメトリと運転条件を近くの車両と共有し、ドライバーのIT環境 ― 例えば個人用カレンダーやメッセージング・アプリ ― を運転体験と安全に統合できるという期待が実現され始めます。

 

モノの正常化

2016年には「モノのインターネット(IoT)」が大きなマインドシェアを獲得しました。多くの人々が現在、コネクテッド・ホームの実現性を認識しています。スタートアップ企業と大手ベンダーが生産的に連携し、ネットワークに接続されたモノによって、私たちは自宅の監視や、気温の管理、セキュリティ対策などを確保できるようになりましたし、スマートテレビは、今や家の照明とも協調して動作するようになりました。スマートフォンは、私たちの目を覚まして、コーヒーを入れ始めるよう私たちの家に伝えることができます。こうなると、異なるタイムゾーンにいる同僚との重要なオンライン・ミーティングに寝坊するなんていうことは、もうなくなりますね。

 

しかし、残念なことに、2016年に早期導入した企業の中には、標準化とオープン・プラットフォームの必要性について苦い教訓を得たというケースもあったでしょう。独自技術のクラウドベースのプラットフォームを持つ一部のベンダーが事業に失敗したり、ビジネスモデルが変化することで、ユーザはサービスを受けられなくなったからです。 2017年には、IoT市場のプラットフォームがより安全でよりオープン、かつ持続可能なものになるような標準の開発が始まることを期待できます。これらの基準は、消費者に安心感をもたらすことに加えて、企業にとって魅力的なIoTエコシステムを構築し、サービス・プロバイダが革新的なサービスを創り出し、現在では想像することしかできないような高度なユースケースを実現することになるでしょう。

 

A blurring of endpoints, networks, and clouds

 

あいまいになるエンドポイント、ネットワーク、およびクラウドの境界線

クラウド・コンピューティング・アーキテクチャは、ネットワークの柔軟性とソフトウェア定義の多様化に伴い、2016年に見られたもの以上に進化していきます。モバイル機器で動作するアプリケーションは、もちろん、クラウドベースのサービスです。しかし、モバイル・エッジ・コンピューティング(MEC)のような初期のテクノロジは、新たな可能性を切り開きます。例えば、バッテリを保護するためにネットワーク内のローカル・コンピューティング・リソースを活用する低消費電力デバイスや、低遅延ネットワーク・サービスのローカル・マイグレーティング・インスタンスを活用する消費電力デバイスによって動作するモバイル・デバイスなどです。 2017年には、この超分散アーキテクチャの基盤が現れ始め、ネットワーク・アーキテクチャとアプリケーション・アーキテクチャの両方の将来に大きな影響を及ぼすことになります。

 

機械学習の普及

長年にわたり、機械学習(ML)アルゴリズムの研究が進んでいますが、2016年に本格的な普及段階に入りました。 MLアルゴリズムは、高性能プロセッサ、「ビッグデータ」コレクション・アーキテクチャ、オープンソース・ソフトウェア実装が利用可能になったおかげで、あらゆる種類のデータで訓練することができるようになりました。そして、2017年には、機械学習がすべての業界のイノベーションを推進する基盤技術として重要性を引き続き増していることになるでしょうか。ネットワーク技術のコンテキストでは、以前は解くことができないと考えられていた問題に機械学習の技法が適用されます。最も才能のある機械学習の科学者やエンジニアの需要が高まるにつれ、2016年に見たハイテク才能の人材不足は2017年にさらに悪化するでしょう。機械学習は、SDNとNFVとの組み合わせにより、車載ネットワーク、IoT、MEC、クラウド、およびセキュリティ向けの次世代プラットフォームを構築しようとするベンダーにとっての中核的な強み(コア・コンピテンス)となります。

 

シャドウIT vsセキュリティ

個人消費者向けの技術がますますユーザフレンドリで強力になるにつれ、企業においては社員それぞれが個人のデバイスを持ち、個人のアプリケーションやデータを管理し、個人のコラボレーション・ツールを使って仕事を行う「シャドウIT」の水準が高まってきています。シャドウITは、その潜在的な危険性にもかかわらず、拡大し続けています。その背景には、エンタープライズITが提供できる機能、使いやすさ、および信頼性の点でコンシューマ向けのサービスに勝ることができないという状況があります。最近の米国の大統領選挙での候補者の電子メールの習慣に関する継続的な議論が示すように、シャドウITは2016年のメディアにも社会的に大きな話題として取り上げられました。

 

もちろん、シャドウITの挙動を目の当たりにしても、企業情報セキュリティ部門のチームは引き続き苦闘するでしょう。一部の企業は、企業ポリシーでセキュリティを規制しようとしますが、2017年に最も啓発された企業は、低水準のITサービスの潜在的な脅威を認識しています。成功しているITチームと情報セキュリティ・チームは、SDN、統合されたNFVセキュリティ・サービス、高度な暗号化とアイデンティティ管理、クラウドサービスの統合、ローカルアプリのコンパートメント化など、インフラストラクチャのモダニゼーションとセキュリティを同時に実現するために互いに協力しています。

 

ネットワーク化されたVRAR

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)は何十年も技術的制約に苦しんできましたが、2016年は明らかにブレークした年でした。消費者向けVRヘッドセットは2016年のホリデーシーズンに向けて、ビデオゲームシステム用に販売されています。メーカーは現在VR機能を備えた有望な新しいARシステムを近々にリリースします。 2017年には、これらのVRシステムとARシステムが主にエンターテイメントと教育に重点が置かれることが期待されます。しかし、プラットフォームが2017年中期から後半にかけて一層確立されるにつれて、通信、データの視覚化、および企業の状況認識の実験的アプリケーションが登場することが期待されます。

 

未来の肯定

2016年は過ぎていこうとしています。ですから、私たちは今、何かを作り出す明日に焦点を当てましょう。確かに、この一年間でこれまで非常に未来的であると考えられていた多くの技術が受け入れられてきた一方、十分に確立された技術が至る所で利用されるようになったことで、これらが私たちの目に触れないところで動作するようにもなりました。私たちは、新しい種類の恐ろしくもあり、またワクワクするような挑戦と機会が待つ2017年を迎えようとしています。可能性は無限です。そう思いませんか?

 

以上